ひかりさんの体験談

管理職に抜擢された直後から、それは始まりました。自分だけに向けられる上司のひどい対応・・・ 上司はそれを、飲み会等で、「これはいじめでも何でもない、愛ある教育的指導だ、だから我慢しろ」と私に何度も言い聞かせていましたが・・・。とにかく、辛く苦しいものでした。「なぜ、私だけが・・・」「なせ、そこまでひどい仕打ちを受けなければならいのだろう・・・」 教育的指導なのだと言い聞かせながらも、言い様のない悲しみは、日に日に深まっていく一方でした。部会議。私の作成した資料に対して、部員の前で浴びせられる上司の罵声。

「お前はバカだ。それでも人間か!」 そのあとに続く、痛烈な批判と嘲笑。「こいつの書いた資料を見てみろ。みんなでとことん注意しないと、このバカは気付かないからな。もっと言ってやれ」 そうやって、部員みんなに重箱の隅をつつくようなミスを一言ずつ言わせては、笑い者にされるのがお決まりとなっていました。けれども、別の部員が作成した資料に同様のミスがあっても何も注意しないし、ましてや私が作成した資料でも、別の部員が説明すればその資料に対してあっさりOKするといった具合で、上司のひどい仕打ちは、誰が見ても、明らかに私にだけ向けられていました。

日常業務の重要な連絡や報告をする際にも目を合わせてもらえず、ほとんどが無視。二言目には、「お前の言う事はわけがわからない、誰か通訳してくれ」と、相手にしてもらえませんでした。私でない誰かが全く同じ内容の報告をすると、「ああ、わかった。ありがとう」と普通に反応するのに・・・

その頃の私は、これら一連のひどい仕打ちについて、「私が未熟だからいけないのだ。管理職として至らないから、私にだけ厳しく指導するのだ。私がダメだから、私に問題があるから・・・・」と考え、自分を責めることしか出来ない苦しい毎日でした。

管理職になってから約2ヶ月程度すると、私は上司に対して果てしない恐怖感を抱くようになり、様々な症状が出始めました。

まずは休日。翌週会社に行くことを考えるとブルーな気分になり、何の気力も出ず、ひたすら、恐怖感を忘れたい一心で寝るだけとなり、家に引きこもるようになってしまいました。

平日の朝は4時には目が覚めてしまい、その瞬間から心臓がバクバクし、体が緊張で硬直しました。朝食は恐怖感でほとんど喉を通らず、それでも無理やり押し込むと吐きそうになり、水をガブ飲みしてなんとか飲みこんでいました。一時期は、吐き気があまりにもひどかったので、医者から吐き気止めを処方してもらい、飲んでいたこともあります。

毎朝電車に乗ると、恐怖感は最高潮になり、心臓のバクバクが止められず、目的の駅に近づけば近づくほど、電車を降りて逃げ出したい気持ちで一杯でした。駅からオフィスまでの徒歩約5分間の距離は、自分のお気に入りの一番元気のでる音楽をウォークマンで聴きながら、「がんばれ、がんばれ」と自分を奮い立たせ、なんとか前に進む感じでした。

許されるならこのままユーターンして家に帰りたい・・・あの時の私にとって、通勤の辛さは、まさに、戦場に向かう兵士を思わせるほど、計り知れない恐怖感に包まれていました。「今日もまた、どれほどひどい仕打ちが待っているのだろうか、無事に生きて帰れるのだろうか・・・」大げさに聞こえるかもしれませんが、私にとっては、まさに崖淵に追い詰められたギリギリの精神状態でした。

<中略>

トレーニングを始めてから2週間程度すると、毎朝通勤の電車の中で襲われていたあの心臓のバクバクを自分の力でなんとか抑える事が出来るようになっていました。また、休日に翌週のことをあれこれ考えることをしなくなりました。考えても答えはなく、意味のないことだと実感するようになったからだと思います。そして、休日を有意義に過ごそう、と考えるようになり、積極的に予定を入れて外に出掛けていくようになりました。

幸い、私の検査結果も無事だと判明した頃には、会社全体で組織的な改変があり、回りの様子も変わっていき、前のようにいじめられることも少なくなっていきました。

また、私自身にも変化が起き始めました。この時になって初めて、今までの自分が、まるで熱病にうなされたような精神状態だったことに気づいたからです。激しい恐怖と緊張でパニック状態に陥っているため、相手の言っていることをまともに理解出来ていなかったこと、何度資料を読み返しても全く頭に入っていなかったこと、また、部員すべての文句や不満が自分に対する非難と思っていましたが、冷静に耳を傾けるとそうでない事もたくさんあったこと・・・・冷静な精神状態になれたからこそ、見えてくることがたくさんありました。

あの頃の精神状態では、どんなに一生懸命やったつもりでも、まともな仕事が出来るわけがなく、ミスも連発するはずです。恐怖と緊張で全く仕事に集中できていなかったの・・・・そう痛感しました。 そして、その頃から仕事に対する集中力の高まりを実感できるようになり、以前は3回チェックしてもなくせなかったミスが、たった1回のチェックで全部仕上げられるようになっていました。

それからはや数ヶ月たち、私は今も同じ部署で何事もなかったように働いています。部員からのいじめはなくなりましたが、例の上司には、相変わらずやられています。なので、動揺したり、落ち込んだり、恐怖心でドキドキすることも多々ありますが、前のように真っ暗なトンネルに迷い込むことはなくなりました。どこかのポイントで自分を冷静に見つめ直し、ネガティブな感情のループに陥らないよう、自分自身でコントロールする事が出来るようになったからだと思います。会議や上司への報告等緊張するような場面では、事前にメンタルトレーニングで心を落ち着かせ、極力冷静に対処できるようになってきました。

 

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