モラハラ脱出物語<たけしさん・20代・男性>③

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初回相談で学んだこと、納得できなかったこと

初回の相談では、とにかく自分の現状を伝えることに専念しました。
自分がモラル・ハラスメントの被害者であるのか、ということを判断してほしかったのです。さらに、悪いのは自分ではなく太郎である(太郎が自己愛性人格障害であるのか)ということを知りたかったのです。
そういう意味では、初回の個別相談は私にとって非常に満足できるものでした。
専門的な見地(客観的な見地)から、私はモラル・ハラスメントの被害者であるということがわかり、また、太郎は自己愛性格人格障害と診断はできないまでも、自己愛傾向が非常に強い人間だということもわかり、私が悪くないということを自覚できたからです。
もはや自分の感情や感覚や判断が信じられなくなっていた私にとって、専門的な見地からの判断をいただけたということは、強力な現状理解へとつながったのです。と、同時に、石井先生という私を理解してくれる味方ができたことも意味していました。
モラハラの被害者は、非常に精神的に弱くなり、そして孤独です。もちろん、今までも私のことを理解してくれる人はいましたが、それはあくまで以前から私の味方であった人です。モラル・ハラスメントのことを正確に理解している人など皆無であり、モラル・ハラスメント被害者である私と加害者との関係や、逃げたくても逃げられずに自分を責めるという複雑な心理を理解できる人は誰もいなかったのです。
そういう意味で、私は、先生に出会えたことで、自分の意思の力で回復を目指す『スタートライン』に立つ事ができたのです。
そして、初回相談の日より、早速メンタルトレーニングを始めることになりました。
まさか初日にトレーニング方法まで教えていただけるとは思っていませんでしたので驚きましたが、先生は「今日から始めれば、それだけ楽になるのが早くなるから」と少し時間を延長して、これから続けていくメンタルトレーニングの具体的方法を教えて下さいました。
今になって振り返れば、このメンタルトレーニングこそが、モラル・ハラスメントからの脱却の『方法』でした。
しかし、当時は、半信半疑でした。というもの、モラル・ハラスメントの被害者にありがちな気持ち、すなわち、「加害者がいなくなればいい」「加害者が変わってくれればいい」というものとはかけ離れていたからです。私がメンタルトレーニングしたからといって、何が変わるのかと思いました。「自分は悪くないが、変わらなければいけない」という本当の意味を見出せませんでした。
とはいっても、他に方法が見つけられるわけも無く、先生の「モラル・ハラスメントから脱却できる」とおっしゃる言葉を信じてみることにして、メンタルトレーニングを始めてみました。
ただ、やはり、正直なところ、即刻モラル・ハラスメントから脱却できるいい方法が欲しいという気持ちがあったのも事実です。

気分の安定には時間がかかった

メンタルトレーニングを始めたからといって、また、私の現状を自分で理解したからといって、即座にモラル・ハラスメントから脱却できるとことはありませんでした。
私がモラル・ハラスメントの被害者であるという事実がわかっただけで、太郎からのモラル・ハラスメントが無くなることもないし、私の抑うつ状態が回復したのでもありません。
そのダメージは深刻なもので、とても一人の力では、回復することは不可能でした。彼への憎しみの感情が、時と場所を選ばず、不意に湧いてくるのです。
特に、メンタルトレーニングを始めた頃は、湧いてくるというよりも、湧きっぱなしだったという表現が正しいと思います。正直、つらい日々の連続でした。
太郎からほんの些細な説教をされても、一週間気分が沈みっぱなしということもたびたびありました。気分の波は、非常に激しいものでした。
また、同じ頃、私は身近な人にも相談していたのですが、「自分がしっかしりして、意思表示をした方がいい」と言われることもありました。周りの人は、モラル・ハラスメントのことを正確に知らないので仕方が無いのですが、本来味方であると思っている人からも責められているような気持ちがしてしまい、二重に苦しい思いをしました。
このような日々を送る中で、「今の会社を退職してイチからやり直したい」、「今の会社を辞めればすぐに全て解決するはずだ」と考えることがたびたびありました。
さらに、メンタルトレーニングによってモラル・ハラスメントから脱却し、元通りの会社生活を送るということに意味を見出すことができませんでした。一刻でも早く、私がこれまでの人生で培ってきた経験や人脈や価値観といったものを全て投げ捨ててでも、逃げて楽になりたかったのです。
しかし、先生からは、私の気分の浮き沈みが激しいことを受け入れていただいた上で、私の今後の人生を含めた長期的なスパンに立ったアドバイスをいただき、不安定な心理状態の中で早まった自主退職をすることは避けることができました。
ほぼ一週間ごとのコーチングでは、私の一週間の具体的な出来事を丁寧に聞いていただきました。先生に対する信頼とプライバシーが守られているという安心感もあり、太郎からの説教話だけでなく、モラル・ハラスメントの被害が原因となって生じている会社での仕事の問題やプライベート上の問題まで、どんな些細な話でも私の方から打ち明けることができました。
そして、その時々の状況に応じた感情や行動の捉え方や対処方法を具体的にアドバイスしていただきました。例えば以下のようなことです。

  • 太郎から受けたモラル・ハラスメントを、たびたび思い出す時がありました。そんな時は、嫌な記憶をそのたびに潰していく具体的方法をアドバイスいただきました。
  • 飲みに誘われた時の断る方法を、どうして断れない心理になっているかということも踏まえて、丁寧に教えていただきました。
  • 私が、メンタルトレーニングの効果がなかなか実感できず行き詰っている時は、書籍やツールを使って納得いくまで説明してくださいました。

回復は右肩上がりではありませんでしたが、ネガティブな気分になる時間と回数が徐々に減っていきました。メンタルトレーニングを数週間続けてきた結果、自分の内面に意識が向かうようになりました。つまり、自分の気持ちが、ポジティブなのか、ネガティブなのかということがわかるようになりました。

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※プライバシー保護、キーワード説明のために、若干の脚色が施されています。

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