医師や看護師の離職や休職を予防し、皆が成長できる病棟づくりのために

被害スタッフへの誤解

これまであなたが、部下やスタッフからモラル・ハラスメントについての相談を受けたときに、正直、次のように考えたことはないでしょうか?

 

  • 今の若い子は我慢が足りない
  • 性格や考え方が後ろ向きである
  • 心が弱すぎる
  • 親との関係に問題がある
  • 親の育て方に問題がある

モラル・ハラスメントの被害者は、本当に些細なことに、大きく傷つくようになります。

客観的に見れば、そんな些細なことで、辛くなったり、泣き出してしまうのは、本人になんらかの問題があり、心が弱いから、と見えてしまうのも仕方がありません。

実際、上記のリストのいずれかが、原因の一部になっていることは、私も否定しません。

しかし、性格や考え方の問題、複雑な家族問題は、その大小にかかわらず、ほとんど誰もが持っている問題であって、それらが、些細なことですぐに苦しくなってしまう一番の原因ではないのです。

研修では詳しく説明しますが、些細なことに苦しくなってしまうのは、「パブロフの犬」のような条件反射的な恐怖や不安の神経回路ができてしまうからです。被害者は、条件反射的に、対象者に対して強い恐怖を抱いてしまうので、萎縮し、頭が働かなくなり、ミスをしてしまうのです。そして、また怒られる(怒らせてしまう)の繰り返しです。

ですから、この神経回路のメカニズムを理解し、条件反射を抑制するトレーニングを行うことで、それほど時間をかけることなく、モラル・ハラスメントの辛さを抑えることができるようになるのです。

私が自信を持って、そう断言できるのは、私がこれまで支援してきた150名以上のコーチング受講生たちが、あるトレーニングを指導することで、ほとんどがモラル・ハラスメントの被害から脱出できているからです。

被害者支援を行う場合に、問題を、性格や我慢不足にあると考えてしまうと、そのアプローチは、方向性が間違った、時間だけがかかるものになってしまいます。

私は、このことを職場の全員が知れば、モラル・ハラスメントの被害をかなり予防できると考えています。