医師や看護師の離職や休職を予防し、皆が成長できる病棟づくりのために

北海道看護協会 日高支部での研修報告

2008年10月に実施。

<企画背景>

研修会の企画担当者から、アンケートの結果と所見を頂きましたので、そのまま紹介したいと思います。

働く者全てに共通する諸問題として、昨今はメンタルヘルスが重要視されてきている事、及び看護師の離職率の高さや定着率の低さが当支部においても同様にみられる事から何らかの対策が必要であると考えていました。その中で、原因として人間関係が大きく影響を与えていると思われるため、様々なハラスメントの中でも分かりにくく、かつ本人のモチベーションにも大きく影響するモラル・ハラスメントについて知り、どのように対処していくと良いか、その示唆を得るために企画した。

・企画時の予想参加数:       30~40人(地域別研修会の例年の参加数並みを予測)
・実際の申込み数:              64人(看護師37・准看護師14・保健師6・助産師2・他5)
・当日の参加数:                  64人(看護師38・准看護師13・保健師6・助産師2・他5)

※当日キャンセル者4人・当日飛び込み参加4人

<研修会当日の参加者の様子>

当初予定していた参加数で借り上げしていた会場であったため、若干手狭になってしまい、長テーブルに3人がけでセッティングした事から、やや窮屈さを受講者に与えていた可能性がある。しかし、予想以上の多さから受講者自身も関心の高さを実感し研修への意欲が高まっていたように感じます。

2時間の講義時間の中で、見づらい資料(主催側の印刷ミス)や会場内の温度設定など不備もありましたが、受講者の皆さんは熱心に講師の顔と資料を見比べながら話しを聞いていました。事例や具体的な状況が話されると会場からどよめきや相槌が出され、自分自身に置き換えて考えている様子が伺えました。特に加害者のタイプ別の説明では、声を出す人や頷く人、周囲と顔を見合わせる人等、様々な反応が見られました。講義時間が短く省略した内容もありましたが、最後の質疑応答の場面で時間を延長しても呼吸法を聞きたいと積極的な希望が出され、受講者自身の学ぼうとの姿勢の高さが伺えました。受講者の表情も明るく前向きな態度が多く見られた事から、多くの受講者が満足できる内容であったと考えます。

<受講者の声>

相手を考えるのではなく、自分の気持ち次第だという事を知れただけでも今後に役立つと感じる(25歳以下・看護師)

ストレス、恐怖感情のメカニズムなど詳しく説明してもらい、理解を深める事ができました。呼吸法を教えてもらえて、うれしかったです(25歳以下・看護師)

時間が短いと思います。モラル・ハラスメントは内容が深いので、丸一日又は二日間位かけて休憩を取りながら、ゆっくりした方が講師の方も受けてる方も、より深く興味深く聞けるのではないでしょうか(40歳代・准看護師)

モラル・ハラスメントという言葉について、今まで考える事がありませんでした。講師の話を聞いていく中で、自分の身近にもモラル・ハラスメントをしている人や受けている人がいそうな気がしました。職場の中でもモラル・ハラスメントがあるとしたら、まだ、働いていませんが、学生も学ぶ時間があると役に立つと思いました(25歳以下・看護学生)

集団が形成されれば大なり小なりモラル・ハラスメントが生ずると思いますが「存在する」と仮定してどのように取組むかのヒントを得る事が出来ました(40歳代・看護師)

自分らしく生き生きと仕事が出来る日を目指したいと常に考えつつも、行動が伴わず少々苦しんでおります。研修ありがとうございました(40歳代・助産師)

今日の先生は3時間必要でしたね。質問票は講義の中間で回収していただければと思います(40歳代・保健師)

長くなってしまいましたが、呼吸法を聞くことが出来て良かったです(40歳代・看護師)

モラル・ハラスメントについて理解する事が出来ました。(25歳以下・看護師)

2時間の中で理解するには、難しかったように思います。もう少し時間をかけて聞きたかったです(40歳代・看護師)

呼吸法ももう少し実践を含め聞きたかったです(50歳代・保健師)

自分が後輩に注意した言動や動作が、その人に威圧感や嫌な思いをさせているのかなと思ったので、振返ろうと思った(20歳代後半・看護師)

グループワークがあった方がより学びがあると思います。他病院の方とのコミュニケーションがとれると良いと思います。又、参加したいです(20歳代後半・看護師)

途中、休憩時間をとってほしいと思いました。中々、頭に入ってこないように思う。難しい講演かと感じました(50歳代・准看護師)

時間的にパスされた内容が多かった事が少し残念でした(50歳代・看護師)

面白い内容の研修でした(20歳代後半・看護師)

予想していた以上に面白かった、ストレス対処法も詳しく聞きたかった(40歳代・助産師)

呼吸法を知り、いつでも出来るように練習してみます(25歳以下・看護師)

ストレスに負けない強い自分を作っていきたい、肝心の呼吸法がきけず残念(40歳代・看護師・途中退席者)

呼吸法は役立ちそうです。時間が不足していたようです(40歳代・保健師)

ストレスを感じた時、呼吸法を使ってみたいと思います(50歳代・看護師)

<担当者まとめ>  

「モラル・ハラスメント」という大きなテーマと講義時間の折り合いがつきにくい研修会設定になってしまったと反省しています。正直な所、私たちも大枠での理解でお願いしてしまい、実際の講義を聴き、非常に内容が深くきちんと時間を取った方がより受講者のためになる内容だったと感じています。受講者の反応をみても非常に勉強になった、もっと話を聞きたかったとの要望が強く、次年度以降で更に学習を深めるべく企画する必要性を強く感じました。又、自分自身も一受講者として講義を受けた中では、自分自身が加害者となっていないか、被害を被っていないか振返る良い機会となり、合わせて、日頃からどのような心持ちで望むと良いか、ストレスといかに付き合っていくと良いのか改めて考えさせられ、非常に有意義な時間を過ごす事ができました。先生には遠い所、ご足労願いまして誠にありがとうございました。

<講師のコメント>

モラル・ハラスメント対処としての「呼吸法」の講義は、かなり好評だったようで、翌年、少し趣旨を変えた「ストレス・メンタルヘルス対策としての呼吸法」というテーマで、同支部において2回にわたってのストレス研修を行うことになりました。

研修を行った日高地方は、夕日が太平洋に沈みます。千歳空港から、レンタカーで、研修所に出張したのですが、私にとっても、海岸線のドライブが良い思い出になりました。